下馬碑と昭乗 所在地 八幡高坊 八幡平谷から石清水八幡宮へ登る階段の下に「下馬」と行書で大書した碑があります。下馬とは、そこより先の乗馬を禁ずることで、下馬碑はその場所を示します。 碑は切妻の屋根形をし、前に2センチ、左右に約5センチ張り出し、芝居の招き看板と同じ形をしています。高さは155センチ、幅45.5センチ、厚さ13センチ。下部は22センチあり、前面に2センチほど張り出しています。筆跡は、瀧本坊の住職、松花堂昭乗と言われています。 さて、男山者古録著者の藤原尚次は、摂津国の四天王寺に詣ったとき、南門外道にある東南の方向を向いた「下馬碑」を発見。形や文字の大きさ、彫刻の全てが八幡の下馬碑と同じで、碑陰には「奉寄進 寛永十四丑丁年間3月15日」とあり、佐川田昌俊が記した『昭乗行状記』に松花堂昭乗が四天王寺で弘法大師の筆法を学んだと見えることからも、昭乗の筆跡に疑いないと言っています。遠く離れた地に昭乗ゆかりのものを発見した尚次が小躍りしている様子が目に浮かぶようです。 (絵と文: 小山嘉巳)
by y-rekitan
| 2013-07-28 12:00
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