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◆会報第83号より-01 地蔵菩薩

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心に引き継ぐ風景・・・⑭

あこがれの地蔵菩薩
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 地蔵菩薩の信仰は他の仏や菩薩を圧倒して広く大衆の「ほとけ」として拝まれている。その像は寺院境内、町の辻々、墓地、道路、山道、田畑などのいたる所に安置されている。先般、江戸時代の八幡道標を調査した際、地蔵菩薩が彫られた道標の数の多さに驚き、その存在感に圧倒されてしまった。
 八幡市美濃山井ノ元にめずらしい「指さし地蔵」があった。こんなお地蔵さんは滅多にあるものではないと思っていたら、奈良県大和郡山市の金剛山寺(本尊・地蔵菩薩)こと「矢田寺」にも「指さし地蔵」があると聞いて、飛んで行った。指は矢田寺の方向を示し「右 矢田道」と彫ってあった。
 京都寺町三条上ルに「矢田寺」がある。平安時代の初め現大和郡山市の「矢田寺」の別院として創建されたらしい。高さ2mの地蔵菩薩は開山の満米(まんまい)上人が地獄で出会った地蔵菩薩の姿を彫らせたものと云われ、地獄にまでも亡者を救いに来る唯一の菩薩として信仰されて来た。
 小野篁(おののたかむら)伝説で知られる六道珍皇寺の「迎え鐘」に対し、冥土への「送り鐘」を撞きに「矢田寺」に訪れる人は尽きない。
(文と写真 谷村 勉)空白


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by y-rekitan | 2018-01-26 12:00
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