![]() 八幡の歴史を次代に遺そう! ― 2011年10月 生涯学習センターにて ― 10月19日、午後6時半より生涯学習センターにて表記のテーマで例会を開きました。今回は、これから隔月で行われる連続学習会の第1回目の集いです。司会は丹波紀美子さん。 まず、事務局より土井さんが、連続学習会の目的や意義について提案。発言要旨は以下の通り。 「八幡には貴重な文化や歴史が眠っている。そのことは、これまでの講演や現地見学会などで明らかにされた。だが、一方で、そんな事実を知らない市民の方々が非常に多い。せっかく学んできた八幡の歴史や文化財の価値について、私たちだけのものするのは余りにもったいない。何らかの形で形あるものにし、市民のみなさんに知らせていく努力をすべきではないか。では、何をどのように知らせていったらよいのか。まだ手探りの段階だが、この学習会を出発に、少しずつ探っていきたい。」 次に、土井さん自身が大阪市の歴史を掘り起こし、子ども向けの本として出版した経緯を報告しました。 発行の意義や動機-そこに、次代に遺しておきたい歴史がある。自分たちの目で確かめ、誰もが読んでわかる歴史を書き連ねて見たい。それというのも、豊かな歴史をもちながら、誰もが読める平易な記述の歴史書がない。ならば自分たちで知恵を集め発行しようではないかと考えた。 心がけたことは次の3点―①子どもが読んでわかることは、大人が読んでもわかることにほかならない。なぜなら子どもにはごまかしが通じないから。②学問的成果にたって書く。③出来るだけビジュアル(挿絵や写真、地図など取り入れながら)な内容にする。 以上のことをふまえて「大坂本願寺物語」の章を中心に紹介しました。 次に八十島さん。生涯学習センターの学芸員として、この秋、精力的に地域の歴史を掘り起こし市民向けの講座や現地見学会の講師として活躍しています。 八十島さんは、地元八幡の出身です。そんな立場を生かして、地域に眠っている遺跡や伝承など、地域でできる取り組みについて具体的な提案をしてくださいました。 失われつつあるものを残す どんなものが失われようとしているのか。『男山考古録』から八幡に残る地名を取り出し、それが残っているのか否かを調べる。地名を調べる際、古老から聞くのも一つの手段。例えば八幡出身のお年寄りから昔の地域のようすを地名を手掛かりに聞きとること。そのことで昔の様子が随分わかる。 以上のことを前提に『地名辞書』を作ることができる。その際、『男山考古録』の記述と例えば平凡社『京都府の地名』や角川書店『日本地名大辞典』の八幡の項との整合性などを確かめ、現在の地域の現状との比較などすればかなり明らかになってくるのではないか。 金石文の集成 金石文の集成という方法もある。つまり、お寺の梵鐘や半鐘、石碑などに刻まれていることを読み取ることで歴史を明らかにすることもできる。 石灯籠の調査がこのほど京都府立大学によってなされ、従前の歴史をくつがえすことも明らかにされた。だが、八幡には百数十個の石碑があり、すべてが解明されているわけではない。 伝承について 古老からの聞き取りでも、また石碑の読み取りでもそうだが、それは歴史的な事実からいって「正 しくないこと」を語っていることがある。だが、それは当時の世相や歴史観を語っていることなのだから、そのことを吟味すべきである。 次に、二人の報告を受けて、会場から様々な意見や要望が出されました。かいつまんで紹介します。 シビアな意見も出ました。 文化財保存の課題は、私たちの課題であることを確認しました。次に、会員アンケートをもとに参加者一人一人が、八幡の歴史のどんなことに興味をもっているか語ってもらいました。発言の内容は割愛しますが、アンケートの設問と回答を以下に紹介します。参加者27名。 1、八幡の歴史を時代ごとに区分した場合、どの時代に一番興味があるか。 2、項目やテーマでは、どれに関心があるか。 ○ 他に関心のあるテーマ(自由記述) ありがとうございました。
by y-rekitan
| 2011-10-28 12:00
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