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◆会報第55号より-01 草庵茶室

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わが心の風景・・・(28)
草庵茶室 松花堂
所在地 八幡女郎花

◆会報第55号より-01 草庵茶室_f0300125_8393944.jpg 男山にはかつて多くの坊があり、「四十八坊」と呼ばれていました。泉坊もその一つで、寛永の三筆と称された松花堂昭乗がその主となった坊でした。昭乗晩年の寛永十四年(一六三七)、その泉坊の傍らに建てたのが草庵茶室「松花堂」です。
 その茶室も、多くの坊と同様に明治の神仏分離政策のうねりの中で男山から取り払われ、その後、それを惜しむ人たちによって八幡女郎花の東車塚古墳の上に泉坊の庭園とともに復元されました。
 松花堂は、床、袋棚、仏壇を備えた二畳の間に、土間、かまど、半畳の水屋をあしらい、天井は、土佐光武筆と伝えられる日輪と一対の鳳凰を描いた網代地で覆っています。これらを方一丈のなかに収め、茶室と住居、持仏堂を兼ねた珍しい建物です。草堂に起居し、点茶三昧に到達した昭乗の茶道精神を象徴するものと評されています。松花堂は「松花堂及びその跡」の名称で国の史跡に、「松花堂及び書院庭園」の名称で国の名勝に指定されています。     (絵と文 小山嘉巳)



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by y-rekitan | 2014-10-28 12:00
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