流れ橋存廃の意見表明
―読売新聞・朝刊9/23の記事をみて―
恩村 政雄(会員)
現在、八幡市各地で流れ橋の存続を要望する署名が取り組まれています。また、京都府が改修の方法について広く意見を求めたとのことです。恩村さんが以下に意見具申なさいました。ご本人の了解を得て誌上に再現いたします。
●流れ橋の存廃について
意見の主旨 存続すべきである
その根拠
① | 流れ橋は、地域自然環境に溶け込んでおり、京都だけでなく日本の原風景を表現しており、景観価値は高い。 |
② | 流れ橋は、京都映画村施設の一部を構成していると広く周知されている。 |
③ | 流れ場は、映画ファンにとってノスタルジーを感じさせる構造物であり、かつ全国的にも希少な遺産で、京都観光の一翼を担っている。 |
●修復費用について
① | メディア報道によると、回復修理に数千万円を要するとあるが、その金額が理解できない。 |
② | 元々、流れ橋は江戸時代の一般的な橋を表したものであるだけに、頑丈で立派な橋板ではなく、質素な材質の方が訴える力や共感を呼ぶ力は強いと思われる。
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③ | 例えば、橋板は間伐材(径10-15cm)の丸太を半分に切ったものを橋板として使用し、資材費の節約を図る。 (橋板は上が平面で下が丸面のお椀型形状となる)
間伐材の使用は、同時に山林業界の活性化をも促す効果が生じる。
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●流出・破損対策について
- 水切り、流木や枝・ゴミ等の流出物対策として、50メートル又は100メートル上流に、杭を設置し、水流・圧の軽減を図る。
(形状は嵐山・渡月橋の橋げたを参照する) (杭の距離は景観を考慮する)
- 同じく、流れ橋の橋げたにも同様の対策を講じる。
- 間伐材を2分した材木を1間幅の大きさに束ね、かすがい、ワイヤー等で留めた筏様とする。
- 橋げたには仮止めとし、流れやすいようにしておく。
- 橋板流出回収対策としては、1間幅単位ごとに回収用ワイヤーを取り付け、その一端は、別途水中に打ち込んだ杭、または両岸の繋留物に取りつける。
(ワイヤーの一端を橋げたに取り付けると、端げたの損壊の恐れがあるので厳禁とする)
●通行の法定規制措置について
通行は徒歩通行専用にすべく法定規制措置を講じる。(自転車、バイクは押して歩く)
以上、私の考えを述べさせていただきました。