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◆会報第98号より-04 ハチの巻


時々昆虫少年 ハチの巻

谷村 勉(会員)


クマバチ(胸部が黄色いクマバチ)

 翅(はね)をもつ昆虫が現れたのは凡そ3億年前、旧人類登場の50万年よりはるかに早い。毎年、藤棚の名所に花が咲く頃から懐かしいハチが現れ、時々昆虫少年に戻る。
◆会報第98号より-04 ハチの巻_f0300125_20221396.jpgハチの最盛期はもちろん夏になるが4月頃から現れ、写真のクマバチを見たのも4月の終わりだった。メスのクマバチがダイコン花の蜜を盛んに吸って、近づいても気が付かない様子。一枚写真、撮らしてもらうよ! しばらくして、やっと気づくと慌てゝ飛び去った。クマバチはめったに人を刺すことはない。いつもホバリング(空中で羽ばたいて静止する飛行状態)してメスを待つオスも刺さない。メスの顔面は真黒だが、オスの顔面には黄色い三角マークの特徴があり、目の形状の違いからもすぐ判別できる。

新発見!タイワンタケクマバチ

 在来種のクマバチは胸が黄色でふかふかしているが、最近、新種の全身真っ黒なクマバチを見るようになった。タイワンタケクマバチという。◆会報第98号より-04 ハチの巻_f0300125_20284951.jpg少年の頃には全く知らなかったクマバチの外来種で、今年初めて正体を知った。タイワンタケクマバチのメスは頭、胸、腹も真っ黒で翅(はね)は褐色、オスは薄茶色の胸と顔面の黄色のマークが特徴。
平成18年(2006)頃、愛知県豊田市で初めて発見され、今では全国に広がりつつあるとのこと。アジア大陸や台湾に分布し、輸入竹製品、竹材に混じって入ってきた。

 遺伝子解析やクマバチに共生するダニの形態形質から、タイワンタケクマバチの侵入元がアジア大陸(中国)由来であることが確認されている。愛知県では「生態系に著しく悪影響を及ぼす恐れのある移入種」に指定して規制と対策を行っている。◆会報第98号より-04 ハチの巻_f0300125_20322100.jpg現在、愛知、岐阜、三重、長野、福井、石川の各県、京都府で発見されているが、竹、特に竹ぼうきの柄によく巣作りをするという。
使われる竹が中国産で営巣にも適しているようだ。知らずに触ると攻撃されたと思い刺される場合があり、ハチ用スプレー等で駆除したい。
 この時期にクマバチとよく似たおとなしいクロマルハナバチも現れて盛んに蜜を吸っては花粉を運ぶ。頭が小さく、腹部の橙(だいだい)色に特徴がある。

参考資料
 ・ なごやの生物多様性6/29-31(2019)報告
 ・「本州中部に定着した外来種タイワンタケクマバチの
       遺伝子解析に基づく原産地の推定」 川添和英
      
by y-rekitan | 2020-07-28 09:00
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