![]() 八幡の古寺巡礼 ―第9回:八角堂~正法寺― 高田 昌史 (会員) 今年の古寺巡礼は、12月9日に開催し八角堂内見学後に正法寺に移動しました。正法寺では歴史講話を拝聴後に、ご住職に境内の案内・重要文化財等の説明をしていただきました。最後に法雲殿に安置されている八角堂のご本尊の阿弥陀如来坐像を拝観しました。 今年の古寺巡礼も昨年同様にコロナウィルス感染防止のためマスクを着用してのウォーキングとなりましたが、当日は晴天に恵まれました。 参加者は28名。 ![]() 昭乗広場で受付後に旧道を通り、すぐ近くの八角堂に移動してから、八角堂前で配布の「しおり」によるコースの概要説明と移動時の注意事項をお話してから見学としました。 今回の歴史ウォークは距離約1.5㎞と短い平坦な一般道路を車に注意しながらの移動でした。(コース図参照) 前方後円墳である西車塚古墳の後円部頂部上に建つ八角堂は、今から約800年前、建保(けんぽう)年中(1213~1219)に順徳天皇の祈願をうけ、当時の石清水八幡宮の検校であった善法寺祐清(ゆうせい)により、 ![]() 八角堂本尊の重要文化財指定の阿弥陀如来坐像は京都国立博物館に寄託されたが、平成20年(2008)に本日見学する正法寺の法雲殿に移されました。 ![]() その後、2班に分かれて堂内を見学し、平成25年(2013)から5年間の補修修理で見事に復元された美しい極彩色の姿を確認できました。 それに、八角堂の外からは隅切形八角屋根の16面の鬼瓦や屋根下に置かれている珍しい鬼瓦も近くで見物できました。 また、元々旧道の志水道にあって開発から守るべく八角堂手前に移設された慶応3年(1876)建立の「役行者道標」碑文“すく八幡宮道”を確認して正法寺に移動しました。 正法寺では山門前で拝観・見学予定等の説明後、山門をくぐり正面に重要文化財の唐門を見ながら参道を進み、庫裏門から玄関に向かいました。 ![]() 正法寺玄関で眞野正信住職に出迎えいただき、ご住職の案内により先ずは廊下を通り重要文化財の本堂に向かいました。 ![]() 本堂内の他の仏像拝観や極彩色の柱や天井等を見学後に、ご住職の案内により小方丈から書院(何れも京都府指定文化財)に向い、小方丈や書院からの庭の眺めも楽しみました。特に山斜面に広がる庭園の紅葉は素晴らしく、 ![]() 大方丈から玄関に行き靴を履いてから庭を通り、最後に見学する八角堂のご本尊が安置されている「法雲殿」に向かいました。 法雲殿は境内の一番東、平成20年(2008)に建てられ、それまで京都国立博物館に寄託されていた八角堂の本尊で重要文化財「木造阿弥陀如来坐像」が安置されています。 ![]() また、法雲殿内には正法寺所蔵の徳川義直の直筆「徳川家康像」及び「相応院図」の掛け軸も展示されており、現物を確認出来て誠に幸運でした。 法雲殿見学後に、西側の参道への竹垣を開けていただきご案内していただいた眞野住職とお別れし、参道に戻って一般道の前で解散しました。 今回の第9回八幡の古寺巡礼コースは、最初に八角堂内部を見学して中央空間部の本尊の元の場所を確認し、正法寺に安置されている本尊を拝観する目的が達成できました。 正法寺では眞野住職ご自身の本堂での歴史講話に引き続き、各伽藍をも案内説明していただいたことに、参加者の数名の方から大変よくわかったと感謝の連絡がありました。主催者としても感謝と御礼を申し上げる次第です。 連続9年になる「八幡の古寺巡礼」は、昨年に引き続きコロナ禍の中、マスクをしてのウォーキングでしたが、当日は晴天に恵まれて気温も上がり快適でした。ただ、解散する正法寺近くのバス停からのバスの便が1時間に一本程度なので、バス便を気にして正法寺での案内時間を切り詰めていただいたのですが、帰りにバス便を利用される方はなく参加された皆様は気持ちがよい陽気なので石清水八幡宮駅や集合場所の松花堂庭園まで徒歩で帰られました。 最後に八幡の古寺巡礼の例会は第10回になる来年も開催する予定ですので、推奨コースや八幡の古寺に関する情報等がございましたら、お寄せいただきたくお願い致します。 (参考資料-主に参加者に配布の「案内しおり」に使用)
by y-rekitan
| 2022-01-24 10:00
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